【病院概要】 東千葉メディカルセンターは、平成26年4月に東金市と九十九里町を母体とした地方独立行政法人の病院として、千葉県の支援の下、救急医療、急性期医療に軸足を置いた地域の中核病院として設置されました。また、地域医療支援病院、災害拠点病院などとしても承認されています。
尚、当地方独立行政法人は千葉大学と臨床教育センターの協定を締結し、千葉大学医学部附属病院東金九十九里地域臨床教育センターを併設しています。当院の医師の半数以上は千葉大学との兼任になっている教 官職であり、医師以外では唯一薬剤部長が千葉大学との兼務の教官職になっています。
また、院内の配置として、救急初療室やICU、HCUを擁する救命救急センターと手術室、放射線部、内視鏡検査室などを同一フロアに配置し、エレベーターによる縦方向の移動なしに、重症救急患者の治療を遂 行できるように設計されています。
診療科は21科、ICU10床、HCU10床、SCU12床を含む全279床で運用しています(許可病床数は314 床ですが、現時点で休床35床)。
【薬剤部概要】
当院所在の二次医療圏(山武長生夷隅) の薬剤師の偏在指標は0.57で、千葉県内で最も偏在の厳しい地域です。限られた人数の中でも病棟業務に力を入れ、開院時より医師との協働を目指し、積極的な処方提案を行い、その実践を代行入力により進めています。医師をはじめ多職種と連携して、個々の患者さんに最適な薬物療法が実践できるように努めています。そのためには薬剤部長以外の薬剤師は全て担当病棟を有しており、中央業務と病棟業務を進めています。
多職種連携としては、院内に編成されている各種チーム(感染制御チーム、抗菌薬適正使用チーム、糖尿病チーム、褥瘡対策チーム、呼吸サポートチーム、精神科リエゾンチーム、栄養サポートチーム(加算未対象))に積極的に関わりチーム医療を推進しています。
救命救急センター機能を有していることから、日々救急患者の入院が多く、集中治療のできるだけ早期から薬物療法の適正化に貢献することを目指して活動しています。このためには、毎朝行われる回診への参加 は非常に重要となっています。
また、一般病棟においても、予定入院に加えてICUやHCUからの転棟患者が多いことからICU・HCU 担当薬剤師との連携が重要となっています。さらに1病棟を複数診療科が使用せざるを得ない状況であることから、必然的に広い領域の疾患に向き合うことになり、担当者は大変な中にも得難いものを得ることがで きています。